前からほしかった本Hundertwasser Architectureを買う。
↓これの英語版。
フンデルトヴァッサー建築 (ジャンボシリーズ)
フンデルトワッサーというと、日本ではバブル時代の色物建築のように思われがちだけれど、そのカラフルで自由な曲線の根底には、最近の日本のエコブームなどよりずっと昔からエコロジー思想があったことは、あまり評価されていない。
2000年ごろNHK-BSで、米米クラブの石井竜也が、ニュージーランドに住むフンデルトワッサーを訪問する番組があった。その家が、まるで丘の中をくりぬいて家にしてしまったような、 遠目には周りの自然と一体化してしまっているものだったのが、強烈な印象に残っている。(フンデルトワッサーは、この撮影のしばらく後に亡くなっている)
この家は徹底していて、仕組みは覚えていないけれど、トイレも下水に流すようなことはせず、分解させて自然に返す、という極めてエコシステムに配慮したものだった。
20年以上も昔、東京で個展が開かれたのを見に行ったりもしていたのに、私はその番組を見た当時には、すっかりフンデルトワッサーのことを忘れていたのだった。あらためて彼の作品の哲学を思い出し、以来昔より一層惹かれるようになったのだった。今頃やっと、屋上庭園など、時代が彼に追い付いてきたみたいだ。